スタッフが辞める本当の理由④
【スタッフが辞めるデメリット】
1)新人スタッフに多くの資源(時間・コスト・エネルギー)が奪われる
スタッフが辞めると、
通常の診療業務を行えるように
まず新人スタッフとの引き継ぎに大きな時間を取られます
グローブはどこの業者に発注するのか?
どこに在庫の個数を書いておくのか?
どこに保管しておくのか?
アルジネートはどこまで減ったら注文するか? など
医院の運営に必要な様々なことを
新人スタッフさんに引き継ぎをしないといけません
ただ、ここで問題なのは、
引き継ぎの時間にも給料が発生しているということなのです
つまり、スタッフ2人分の給料を丸ごと損しています
もし、仮にスタッフ1人の時給が1300円だとすれば、
引継ぎだけで1時間に2人のスタッフ分の時給で、
1300×2人=2600円もかかっています
しかも、
その時間と給料の投資で理想の歯科医院に近づくようなことは
まったく起きていません。
理想の医院への進歩は起きていないのです。
引継ぎとはマイナスからゼロにするための業務なのです
問題なのは引継ぎだけではありません
何よりも時間がかかるのが
新人教育です
もし、教育にトータル10時間かかるとすれば、
スタッフ1人の時給が1300円で計算すると
教えるスタッフと新人の2人分になるので、
1300円×10時間×2人=26000円 かかってきます
10時間もかからないよ
と思うこともあるかと思いますが、
毎日毎日、新人に話している時間をトータルすると
実際はおおくの教育時間がかかってくることが多いです
たった1日10分間新人教育したとして、
週5日勤務だとすると
10分×5日×4週=200分/月
2ヶ月間続けると
200分×2月=400分
約7時間も新人教育です
1300円×7時間×2人=18200円
1日10分間教育するだけでも
人件費がどんどん使われているのです
入社した最初の時期は、
特に時間をかけて教育をしていくと思うので、
10時間以上の教育する時間がかかってきます
合計すると20時間を超えてくる医院のほうが多いです
また、セミナーなどに勉強に行かせるのであれば
さらに費用が上乗せされてかかってきます
実際に自院で教育に何時間かけているのか
新人1人教育するのにいくらかかっているのかを計算してみてください
きっと大きな金額になっていると思います。
しかも、その何万円という新人教育費用では
マイナスからゼロになっているだけなので、
理想の医院の実現に近づいてはいないのです・・・・
つまり、
新人教育の投資では
理想の歯科医院には近づいてはいないということです
スタッフが辞めてしまったマイナスからゼロに向かっているだけなのです
貴重な時間とお金、
もったいなくないですか?
辞めなければその分の費用を
更なる医院のレベルアップのための勉強会・設備投資に使えますし、
自分の為にも使うことができるのです。
また、コストだけではなく、
教える院長先生・スタッフさんの肉体的、精神的負担もあります
なかなか思った通りに新人が育たない
「全然、言ったことメモ取らない・・・」
「何回同じこと言ってもミスを繰り返す・・・・」
様々なストレスが教育しているヒトにかかってきます。
教育するストレスが溜まっていくと、
心にゆとりがなくなっていき
イライラするようになっていきます
カリエス処置が一段落し
患者さんがうがいをしているときに
ふと後ろを見ると、
何もせずに新人がボーッと立っている・・・・
診療で忙しい中、アシストが欲しいのに
消毒室に引きこもって
ひたすらバイトワックスを作っている・・・
「しっかり仕事しろよ!!ちゃんと給料払ってるだろ(心の声)」
その後の診療中もずっとイライラして、
目の前の患者さんにだんだん集中できなくなっていく・・・・
そういった経験はありませんか?
スタッフさん同士でもこういったストレスはあります
「私ばっか電話対応して、
あの子全然電話に出ようともしない(心の声)」
「診療準備に何分かかってるの!!
患者さん待っているのに(心の声)!!」
新人教育には周囲の人たちに大きなストレスがかかってくるのです
さらに、、、、
もし、教育期間中に辞められると
さらにストレスがかかります
「今まで教えていた時間・労力・お金返してくれよ!!」
「また、次も新人が来て教えなきゃいけないのかぁ。
どうせまたすぐ辞めるんだし、めんどくさいなぁ・・・・」
多くの院長先生は、
引継ぎ=現状維持と捉えていますが、
実はコストも時間もエネルギーも取られているので
現状維持というよりも
理想の歯科医院づくりからは大きく後退しているのです
では、逆に
スタッフが辞めないデメリットはどうなのでしょうか?