(失敗談)頼んだことをやってくれない①
私は、
新人スタッフさんに成功体験を積んでもらうために
・院内の制服の選定
・物販商品の選定
・キャビネット内の配置 など
いきなり大きなプロジェクトを依頼することがあります
今回は、院内の設備・小物・環境を改善していこうと
とある新人スタッフさんにインテリアを選定してもらいました
依頼した理由は、
・インテリアに興味がある
・色彩論という学問を学んだことがある
院内のインテリアのコンセプトを決めてから、
1つ1つ選定していくことにしました
まず最初に
ユニットについているPCモニターのコードを束ねるコードカバーを
決めてもらいました
後日、小物が届き
まずは私がやってみせた方が良いと思い、
コードを束ねてコードカバーをかけて
1台のユニットだけ見本を作りました
そして、
新人さんにも実際にユニット1台分をやってもらい、
『〇〇さんが選んでくれたコードカバーいいねぇ』
と褒めました
山本五十六の言葉に
『①やってみせ、②言って聞かせ、③させてみせ、④ほめてやらねば、
人は動かじ』
という名言があります。
その通りにことをしっかりと進めていきました。
そして
私『あとは、任せたよ』
と、新人スタッフさんの自主性に任せていきました
おそらく次の日には出来ているであろう、
もしかしたら終礼までには終えられているかもしれない
そう思っていました
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次の日、まだやっていませんでした
まぁ取り組むタイミングがなかったのだと
自分に言い聞かせて
特に新人さんに何も声をかけるわけではなく
その日は終わりました
3日後、まだやっていませんでした
さすがにタイミングがなかったとは思えません
でもここで『しっかりとやらなきゃダメでしょ』と声をかけてしまっては
新人さんが萎縮してしまうと思い、
『どう?できた?』とできるだけ優しく声をかけました
もちろん返答は「すいません、時間がなくてまだ出来ていません」
1週間後、まだやっていませんでした
山本五十六の言葉通りにやっているのに
歴史的な偉人が言っている通りにやっているのに
行動に起こしてくれない
どうしてやらないのか聞いてみました
もちろん答えは
「・・・時間がなかったんです」
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私『(そんなわけあるかい!!)』
と、心の中で叫びましたw
私はこの1週間の間に、
新人さんが消毒室でボケーっと立っているのを見ていますし、
患者さんに私が話をしている時にも
特に何もせずにぼーっと後ろで立っているのも知っています
どうして行動に起こしてくれないのか?
たくさん考えて、本を調べてみてわかりました
今回の新人のケースでは、2つの【壁】があったのです
①性格・能力の【壁】
今回の新人さんは
ボケーっとしているように周りからは見えるのですが、
本人は色々と考えていました
(本当にボケーっとしているわけではなかったのです)
今、自分は何をすればいいのか?
常に多くの患者さんが行き交う医院の状況下で
自分がどう行動すればいいのかの最適解が見つけられないのです
能力がないのか?
今回依頼した新人さんは世間一般の評価としては
優秀なタイプになります
・有名国立大学出身
・元大手企業のシステムエンジニア
そんな頭が良い人でも
臨床の現場では動けないことがあるのです
どうしてなのか?
理由は、学校のように
常に動いている臨床の場では【決まった答えがないから】です
システムエンジニアのように
自分の決まった仕事をしっかりとこなしているのであれば
特に問題はないと思います
ですので、
C処置だったらこういう流れ
というのを覚えるのは得意なのですが、
カリエスが深く抜髄になってしまうと思考が乱れてしまいます
「(え、C処置が終わったらベースセメント詰めるんじゃないの!?)」
想定した答え・流れでないと
動けなくなりフリーズしてしまうのです
自分の中で絶対的な答えが存在していないと
動けなくなってしまうのです
段々と引き出しが増えてくれば動けるようになってくるのですが、
新人期間ではまだまだ経験値が少ないですので
頭の中の引き出しは少ないです
こういった人たちが最近多くなってきているのは
学歴・試験社会の弊害かもしれません
もう1つの壁は次回にお話しをしていきたいと思います