院長に完璧さを求める従業員たち
<経営者>と<従業員>
お互いに相容れない部分がたくさんあります
・経営者は従業員をできるだけ多く働かせたい
従業員はできるだけ少なく働きたい
・経営者は従業員をできるだけ安月給で働かせたい
従業員はできるだけ多くの給料をもらいたい
・経営者は支出を抑えるために、従業員の数をできるだけ少なくしたい
従業員は従業員の数を多くして、自分の負担を減らしたい
こういったお互いへの考えの違いを埋めることは
とても困難なことです
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今日のテーマは <院長は完璧であって欲しい> です
従業員は院長に多くのことを求めます
・優しい
・面倒見が良い
・自分を評価してくれる
・行動力がある
・向上心がある
・決断力がある
・勉強熱心 など
果たして、そんな条件を全て満たした院長先生は
この世の中に存在しているのでしょうか?
行動力がずば抜けて高い院長先生は
「うちの院長は話を聞いてくれない」と言われてしまいます
みんなの話を聞いてから物事を進める院長先生は
「うちの院長は行動に移すのが遅い」と言われてしまいます
基本的に何をしても、
文句を言われてしまうことが多いです
せめて将来開業予定の勤務医は味方してよ、と思うのですが
逆に勤務医の方が文句を言ってたりするケースもあります
(後に、自分が開業して院長になるにも関わらずに・・・)
文句を言われて良い心地がする人はあまりいません
院長のように組織の方向性を決めて、さまざまな選択肢を決断する役職は
そういうふうに言われるものだ、とあきらめる必要があるのでしょうか?
じつは、文句を言われ続けることを
あきらめる必要はないのです
では、
こういったように言われる状況を回避するにはどうしたら良いのか
私なりの方法をお伝えしていきます
私は常日頃から
【完璧な人間はいない】と周知させることで回避しています
ただ、
「自分はまだまだ完璧ではないんだよ
だから大目に見てね」
と直接的に自分を庇うように言うのはあまり効果は高くありません
(むしろ、マイナスに働いてしまいます)
ですので、
患者さんや後輩・先輩、彼氏の話に例えて
普段から言い続けることが大切なのです
例えば、
先輩スタッフさんに新人教育をお願いするとき
「教える方としては1回教えてすぐに覚えてくれるのが理想だよね。
でも、1回だけ教えて、教えたことを全部
ミスせずに素早くスピーディーに動けるようになるなんて無理だよね。
現実的には、何回も教えないといけないこともあるだろうし
時に反発してきたり、聞く態度が悪かったりする時もあるよ。
スピード重視の新人さんは作業が荒くなってミスが多くなる傾向があるし、
作業を丁寧に取り組む新人さんはゆっくりな傾向があるんだ。
残念なことに、
最初からすぐにできるような完璧な新人さんはいないんだよ。
少しずつ教えていって、
ちょっとずつ成長してくれればいいんだよね。」
こういったことを常日頃から発信していると、
医院に【完璧な人はいない】ということが根付いていきます
そのためには、院長先生の考え方が重要なのです
経営者として我々もスタッフさんたちに多くを求めがちになってしまいます
・自主的に動ける
・覚えが早い
・言葉遣いが丁寧
・明るい、気さく
・話かたが優しい
・文句を言わない
・仲間を思いやる気持ちを持っている など
ですので、まず院長先生自身が
【全て兼ね備えている完璧なスタッフさん】はいないと認識し、
長所だけでなく短所を受け入れる姿勢を常に見せることが必要です
最初は我慢の時がどうしてもあります
イライラする時も出てきます
ただ、
そういった姿勢を貫いた先には
自分が居心地の良い院内環境が待っているのです
また、文化が根付いていくと
スタッフ同士のいさかいも減っていきます
(院長先生のストレスも軽減されます)
まずは自分から考えを変えることから始めて、
言動・行動で示していきましょう