前医と言っていることが違う

前医と言っていることが違う



初診患者さん対応だったり、
勤務医で前医の引き継ぎの際に、

「前の先生は虫歯ではない、と言っていましたよ」
と怪訝そうな顔

こういったことってありますよね?


C1でも削ってCRにしてしまう先生もいますし、
経過を見ましょうという先生もいます
(私は後者ですが)

どっちが正しいとかその先生ごとに見解が違うので、
どちらが正しいとかはないと思います


ただ、患者さんはそんなことは分かりません

先に言われた方が頭に残っているので(アンカリング)、
後から言われた方に違和感を感じ、
時に不満に思うことがあります

そう言った時にどう対応するかと言えば、

私は

「実は右下に軽度の虫歯があるのですが、
 前の歯医者さんではどう言われていましたか?」

と聞きます

前の歯医者でどう対応していたのかを【先に】聞いてしまうのです


『え!?そうなんですか?
 全然言ってくれなかったです・・・。』

であれば、自院の見解を伝えるだけでいいのですが、


『あ、ここは様子を見ようと言われていました』

と言われることもあります。
見解が同じであれば、

「私も前の先生と一緒で様子を見た方がいいと思います」

と伝えます。

すると、患者さんは
前の先生に不満を抱いておらず、好意がある場合であれば
同様の見解を持つ自分に信頼を置き始めてくれます


逆の見解の場合はどうでしょうか

『実は、削って詰めた方が良いと言われていましたが、
 引っ越しで治療ができずにいたのです』

と言われたならば、
どう対応しましょうか?

「いやいや、こんなの削っちゃダメでしょ。
 前の先生の言っていること
 当てにしない方がいいですよ」

もし、前医に好印象を抱いている患者さんであれば
違う見解を出した先生に対して
不信感を抱くことでしょう


ですので私の場合は、

「あ、そうだったのですね。
 では、今のこの虫歯の状態って詳しく知っていますか?

 実は・・・・(C1について説明)

 ここで2通りの考え方があって、
 積極的に削っていくのか
 様子を見ていくのか

 うちの場合は、様子を見ていくの方をとります

 え!?削らないのって思いますよね。

 これには理由があって・・・・」


と説明していくのです。

前医の見解を一旦うけ入れて、
そこから自分の見解を伝えていくのです


こう言った説明をして
「それでもやってほしいです!!」
と言ってきた患者さんは
私の経験上1人もいません


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中途のスタッフさんは
前の職場で言われてきたことがたくさんあります

自院では合わないと、
この行動を頭ごなしに否定したらどうでしょう?


おそらく、不信感が募っていくのではないでしょうか


ですので、私の場合は

「こういった場合は前の職場ではどうしていたの?」
と聞きます

もし、医院に合わない行動であれば

『あ、そうなんだね。
 おそらく前の職場では・・・・って思って
 そうやってみんなにしてもらっていたんだね。

 実は、うちではちょっと違っていて
 うちではこうやってもらっているんだ。

 どうしてなのかっていうと、・・・・』

と、一旦受け入れてから
自院に沿した新たな行動に促していきます

そうした方が即した行動にうつしやすくなります


ぜひ、一旦受け入れてからの促す方法を取り入れて
自院に即した行動に落とし込んでいきましょう




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