マニュアルを捨てる時もあります
以前、
私は多くのスタッフさんたちが一気に退職してしまったのを経験したことがあります
そんな状況の中でも、
残ってくれた2名のスタッフさん
私の想いとしては
そんな大切な2人のスタッフさんの負担を減らしていきたいのですが、
いかんせん戦力となるそもそもの人数がいないので
負担はむしろ増えてしまっていました
インプラントオペをする際には
滅菌・準備・片付けに多くの時間を割かなければなりません
難抜歯・舌圧の強い患者さんの右下大臼歯のC処置では、
アシストが必要不可欠ですのでここでも時間を割かなければなりません
そんな際中にも電話が鳴ったら出ないといけません
合間を見て石膏を注がないといけません
技工物が届いたら、
ちゃんと患者さんのものと整合性が取れているか
パラ金属のgチェック
新人さんが入ってきたら、
物品管理・アシストの仕方・ご案内の仕方など
多くの教育時間がのしかかっていきます
どんなに策を練っても人も時間も圧倒的に足りないので
うまく医院内が回らない日々
さらに、
どうしても人手が足りずにインプラントの1Opeがある日には
休日出勤をしてくれます
どうしても受付の人数が足りずに、
1日のお会計の締めの時だけ出勤しに来てくれることもありました
有休もとることができない
手助けをしようとしても、
歯科治療をして患者さんと話をしていると
協力が行き届かないところも多くあります
このままだとせっかく残ってくれたスタッフさん2人も
疲れ・ストレスが溜まって壊れてしまうかもしれない
一体どうしよう・・・・・
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そんなある日、
ほぼ同時期に新人さんが3名入社してくれました
1人のスタッフさんはとても行動力があり、
すでに何年も勤めているのではないかと思うほどの
院内での動きを見せていました
ただ、他の2名はまだ全然動けません
今自分が何をしていいのかわからずに
消毒室でボーッとしてしまっていたりします
このままでは行動力のあるスタッフさんに
仕事が集中するようになってしまいます
考えた末に私が出した答えは、
1から教えるのではなく
【今必要で・すぐに出来るところから】教えていくことでした
マニュアル通りにやることは
いっさい無視することに決めました
今までのマニュアル通りであれば、
アシスト・診療準備を一通りできるようになってから
・電話対応
・石膏を注ぐ
・技工物チェック
といった、
責任感のある仕事を順々に教えていくという
流れになっていました
今は人手が不足している緊急事態
当初はマニュアル通りでないと、
・新人さんに負担になり
・ミスをした時に医院にダメージが大きくなる
と考えていたため、
なかなかマニュアル通りから外れて教えていくということが
出来ていませんでした
というよりも、
そもそもマニュアル以外の方法があるという考えすらなく
いかにマニュアル通りに進めて早く一人前になってくれるのかということしか
頭にはありませんでした
ただ、あまりにも医院がうまくいかずに悪循環になっていたため
苦肉の策としてマニュアルを捨てることにしたのです
そして、
アシスト・診療準備が一通りできるようになる前に、
電話対応・石膏注ぎをやってもらうことにしました
技工物のチェック・発送
パラ金属のgチェックも責任感のある仕事ですが、
新人さんにお願いすることにしました
【今、医院として必要なことから取り組む】
すると、
先輩スタッフさんの負担は一部減り、
動ける新人スタッフさんも楽になり
医院が少しずつ回るようになっていきました
教育の流れに固執することなく
臨機応変に新人さんができる所から取り組んでもらっていくことも
とても重要なことだと、この時に気がつきました
一生懸命に作ったマニュアルを活用したい気持ちもあるかもしれませんが、
その時の状況に応じて変えていくことも必要です
【今の状況で最適な仕事】✖️【個人の能力】
を意識して取り組んでみると、
医院づくりのあらたな一歩を踏み出せるかもしれません